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「年末に向けて株価が上がる」は本当か 年末年始アノマリー

12月の株価は○○やすく、1月の株価は○○やすい

また12月の株価は一時的に下げやすく、1月の株価は上げやすいともいわれています。その背景には、国内投資家の損益通算の売りや海外投資家のポジション調整があるようです。1年間の株式の取引で得た利益に税金が掛かります。12月にかけて個人投資家を中心に節税対策として利益と損失を相殺するための売りを出す傾向がみられます。さらに例年12月前半に、海外投資家はクリスマス休暇に備え、ポジション調整も行います。

1月が株高になりやすいといわれています。これは新規資金流入(ニューイヤーマネー)や節税対策資金の再投資等から、株式市場の地合いが良くなりやすいことが挙げられます。

大納会の日経平均株価は上昇しやすいと言われるものの、リスク回避のための手じまい売りも多く出るため、必ずしも株価が上昇するわけではありません。ただ、この直近5年間の大納会は4回上昇(2014年を除く)しており、「掉尾の一振」の傾向がみられます。

2011年は56円46銭高の8,455円35銭、2012年は72円20銭高の1万395円18銭、2013年は112円37銭高の1万6,291円31銭、そして2015年は51円48銭高の1万9,033円71銭となりました。「掉尾の一振」の傾向がみられます。

このほか、大発会で急上昇した銘柄は、1年を通して注目銘柄になるという相場のアノマリーもあります。2016年の大発会ではブロックチェーン関連銘柄の一角がストップ高となりました。ブロックチェーンは「ビットコイン」が発祥元といわれており、足元でも「ビットコイン」関連の材料が頻出していることから、関連銘柄は年を通した注目銘柄と見ることもできます。

株価は常に将来を見据えて動くものとも言われ、「株は噂で買って事実で売れ(Buy the rumor, sell the fact)」という相場格言もあります。株価は人間の心理を描写するともいわれます。アノマリーを投資判断のひとつとして取り入れることも良いでしょう。

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