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厳しい人口減少時代に突入へ……これからの日本経済はどうなる?

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(写真=Sira Anamwong/Shutterstock.com)

少子高齢化が叫ばれて久しい昨今ですが、いよいよ日本の将来の人口について厳しい見通しが明らかになってきました。厚生労働省の人口動態総覧によると2016年の出生数の推計は98万1,000人という結果となり、1899年(明治32年)の統計開始以来はじめて100万人を割る見込みで、人口減少時代へ進みはじめています。

経済とは切っても切れない関係にある人口の変化。データが示すこれからの日本の姿とは―

1年で30万人超が減少 東京都中野区の人口に匹敵

日本の人口は1967年に1億人を突破しましたが、2008年の1億2,806万人をピークに減少に転じました。

とくに、経済の担い手である現役世代(15~64歳)の人口は、1995年のピークの8,726万人から減少し続け、2050年には5,001万人と4割以上も減ってしまう見通しです。

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厚生労働省の人口動態総覧によると、2016年の人口における自然増減数の推計値はマイナス31万5 ,000人と公表されています。これは、東京都中野区の人口とほぼ同じ人数がまるまる日本からいなくなってしまった計算になります。2011年以降、自然増減数は毎年マイナス20万人を超えていることから、数十万人規模での日本の人口減少はしばらく続きそうです。

経済成長と人口には密接な関係がある

ここで世界の状況を見てみましょう。

OC2日本の人口が減少に転じているのとは対照的に、世界の人口は増加し続けています。それにともなって名目GDPも右肩上がりとなっており、世界経済は拡大し続けています。

この傾向は中長期的に続く見込みで、2000年と比べて2050年には世界の人口は1.5倍強、100億人に迫り、経済規模は4倍強に拡大していく見通しです。このグラフを見てもわかるように、経済成長と人口動態には密接な関係があるといえます。ということは、日本における人口の減少が経済にとっても縮小圧力となることは明らかです。

人口減少が招くもの

人口が減少すれば労働生産性の低下や社会保障負担の増大等、経済活力の低下を招くおそれがあります。

現役世代が減り続けていることで国内需要には構造的な縮小圧力がかかり、実際、自動車販売台数や住宅着工戸数などの縮小傾向が続いています。国内市場に成長期待が持てないため、企業も国内の設備投資には慎重にならざるを得ません。一方でより高い成長が見込める海外での現地生産を推し進める動きが続いています。

そして日本の現在の人口動態を前提にすると人口の減少は必至であり、移民の受け入れや海外を含む潜在的な需要の開拓、生産性の向上を図るなどの対応をしていかなければ、日本経済は伸び悩み、停滞が長引くことが懸念されます。

図3世界の名目GDPは増加しているのに対し、そこに占める日本のシェアは1995年頃を境に低下し、世界経済における日本の存在感は薄れつつあります。

人口減少という将来に向き合い、備える

これを読んでいる読者のみなさまは、2050年には何歳になっているでしょうか?

約30年後のそう遠くはない未来、今の現役世代が老齢にさしかかるころには厳しい現実が待っているかもしれません。過去の人口構成を前提とした制度が見直されることも考えられます。これから来る人口減少時代に備えて国全体での対策を急がなければなりませんが、自分の身は自分で守ることができるよう、個人レベルでも将来の計画をしっかりと考え、貯蓄や投資などで資産を作っておくことで、いざというときに備えることが重要なのではないでしょうか。
 

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