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お金は「円」だけで大丈夫? 初任給から始める資産形成

(写真=g-stockstudio/Shutterstock.com)

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銀行に眠っているお金は、いったいどこに置いてあげれば覚醒してお金を稼いでくれるのでしょうか? お金にどれくらい働いてもらうかの目安を“お金の覚醒レベル”とし、「レベルⅣ」の今回はいよいよ最終回、「外貨建ての株式や債券などの金融商品」、「金やプラチナなどの現物資産」、「FX」…など、グローバルにお金を働かせる方法を紹介していきます。

お金=円だけじゃない 世界の資産に目を向けてみる

多くの日本人にとって「お金」といえば「円」ですよね。持っている資産もほとんどは“円建て”であったり、不動産など国内にある資産なのではないでしょうか。

でもこの「円」、いつも一定の価値があるのでしょうか?

答えはNO。

国内に流通しているお金が増えてインフレが起これば相対的に価値は下がり、世界の通貨からみて円安になっても価値は下がります。もちろん逆の場合なら価値が上がることもあります。

お財布に入っている円も、銀行に預けている円も、常に価値が変動しているのです。

日本という国がその価値を保証している「円」は、世界からみると“安全通貨”といわれることがありますが、日本経済の先行きが不透明ななか、将来にわたって価値が保証されるかどうかは誰にもわかりません。

経済の指標となるGDP(国内総生産)と人口は密接な関係にあるといわれていますが、世界の人口は増え続けている一方で、日本では少子高齢化が進み、人口が徐々に減少に転じていることを考えると、日本の経済的な成長力を低下させるリスクも視野に入ります。このような点において、「円」以外の世界の資産も持っておくというのもこれからの時代の資産運用では重要だといえるかもしれません。

そうはいっても世界の資産にはいったいどんな種類があって、どこで買えるのでしょう? 個人が買える代表的なものをみていきましょう。

世界の資産って何がある?“アセットアロケーション”のすすめ

外貨といえば世界の基軸通貨である「米ドル」が浮かびます。ほかにも「ユーロ」や「ポンド」「豪ドル」など国によっていろいろな通貨がありますよね。

円以外で取引される株式や債券などは「外貨建て」の金融商品といいます。
外貨建てで運用できる金融商品にはおもに以下のような種類があり、それぞれ次の特徴があります。

外貨建ての金融商品等に投資するときにはまず円を外貨に交換して、さまざまな商品を買うという流れになるので、国内の金融商品等を売買するよりも費用が多くかかる傾向があります。そして外貨建ての金融商品については情報が少なく、結果として投資する人も少ないのが現状です。

自分で運用するのはまだ難しいけど挑戦してみたい!と思ったら、海外の株式や債券などの金融商品に投資する「投資信託」を利用するのが良いのではないでしょうか。投資信託であれば、まとまった大きな資金を用意しなくても少額から投資を始めることができますし、運用会社が投資対象や、投資のタイミングなどを考えてくれるので少なくとも“大失敗”してしまうリスクは抑えられそうです。

さらに、海外等に投資する投資信託は、誰もが知っているような世界的な企業にも投資できるのが魅力です。例えば、あるグローバル投資ファンドの組入上位銘柄は以下のようになっています。

フェイスブック、TALエデュケーション、アマゾンドットコム、EPAMシステムズ、プライスライン、DSV、マスターカード、ビザ、ルクソフト・ホールディングス、エルメス・インターナショナル…

このように成長が期待される世界的な企業を厳選して、市場のベンチマーク以上の利益を追求する「アクティブファンド」に対して、海外の株式市場全体や債券市場全体などの動きに連動するように設計された「インデックスファンド」があります。

投資の神様ウォーレン・バフェットが個人投資家にインデックスファンドを推奨しているように、実はアクティブファンドの成績をインデックスファンドが上回ることも多々あります。(過去記事:ウォーレン・バフェット氏も支持するインデックスファンドへの投資

インデックス型の投資信託であれば購入時の手数料が無料であったり、保有期間中も低コストで運用できるものもあるので、長期的な資産形成の選択肢としては有効なのではないでしょうか。

金・プラチナ…紙くずにならない資産

国や企業が発行している通貨や株式などとは違い、金やプラチナなどそれ自体に希少価値のあるものは国が滅びても無価値になることはありません。それどころか「有事の金」といわれるように、戦争や恐慌などの混乱が起こったときほどこれらの価格は上昇する性質があります(実は金よりもプラチナのほうが希少性が高く、また、取引量が少ないため価格変動が激しい傾向にあります)。

これら金やプラチナなどの現物資産は、リターンをねらうというよりはリスク回避や守りのための投資先といえるでしょう。金の延べ棒をいきなり買うことはないかもしれませんが、純金積立などの積み立て型の商品もあれば、金価格に連動する投資信託やETF(上場投資信託)などもありますので、利用してみるのもいいでしょう。

FXって危ないもの?

また、金融商品や金などの現物資産に投資するというよりも、もっぱら為替差や金利差を利用して利益をねらう「FX(外国為替証拠金取引)」という取引もあります。

為替相場は日々変動しているので100円で1米ドルと交換できる日もあれば、110円でないと交換できない日もあります。さまざまな通貨同士の売り買いのタイミングを見計らうことで、その差を利益として獲得することができます。そういう意味では日々価格が変動する株式取引と似ていて、数多くの銘柄から選ぶ株式取引に対し、FX取引では多くても50程度の国(=通貨)なかから選べばよいということになります。通貨なので急に何十、何百円も大きく動くことはほとんどありませんが、一般的にFXはハイリスクな取引といわれています。それはなぜなのでしょうか。

その理由は、「レバレッジ取引」といって投資資金を「証拠金」として活用することで最大25倍もの大きな金額で取引することができる点です。

利益も数倍、数十倍になる一方で損失も数倍、数十倍に膨らむ可能性があります。レバレッジをかけてしまうと「証拠金」を大きく超える損失が出ることがあるためハイリスクといわれています。ただ、きちんと自分のリスク許容度に見合ったレバレッジで取引をしていれば、取引手数料も安く、ほぼ24時間取引をすることができるので、FXのほうが株式取引より向いているという人もいるでしょう。

外貨建て取引を行う有利なタイミングは?

円と外貨建ての金融商品や現物資産、FX取引を行う際には、一般的に次のような取引をすると良いでしょう。

・ 円高のとき → 外貨建ての商品を買う
・ 円安のとき → 外貨建ての商品を売る

対象となる金融商品や現物資産の通貨に対して、円の価値が相対的に高くなっているときに、これらの商品を買っていくことが基本になります。

グローバル投資は面白い!

このように世界に目を向けてみると、投資先の選択肢が広がる一方で為替変動が絡んでくるため、より運用が複雑になる傾向があります。

為替変動のリスクを十分に認識したうえで、人口の増加や経済成長が期待される、活力のある国・地域でお金を働かせることが資産をふやす近道になるかもしれませんね。

数回にわたって連載してきた「初任給ではじめる資産形成シリーズ」は、今回で最終回となります。振り込まれたお給料を銀行で眠らせておくか、たたき起こして働いてもらうかはあなた次第。みなさんのご武運を祈っています。

みずほ証券のグローバル投資信託のご紹介
■キャピタル・ニューワールド・ファンド Aコース(米ドル売り円買い)/Bコース(為替ヘッジなし)
マザーファンド受益証券への投資を通じて、内外の投資信託証券に投資を行い、実質的に世界各国の株式等へ分散投資をすることで信託財産の中長期的な成長を目指します。

世界中小型株式ファンド(愛称:シャイニング・フューチャー)
主として、日本を含む先進国および新興国の中小型株式に投資することにより、信託財産の中長期的な成長を目的として、積極的な運用を行います。

■グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(限定為替ヘッジ為替ヘッジなし)(愛称:未来の世界)
主として世界の金融商品取引所上場株式(上場予定を含みます。)に実質的に投資を行い、信託財産の成長をめざして積極的な運用を行います。

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