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知っておきたい「出来高」と「株価」の関係

【★基礎からわかる「テクニカル分析」入門7-1】

出来高は人気のバロメーター

市場でどれくらいの株数が売買されたのか、その合計を「出来高(できだか)」といいます。
ある銘柄の人気が高まって買いが殺到したり、反対に悪材料が出てパニック売りが起こったりして、良くも悪くも注目が集まることで出来高は多くなります。

トレードツールの画面ではよく株価チャートの下に棒グラフで出来高が表示されていますよね。山が大きいのか小さいのか「なんとなくみているだけ」という方も多いのではないでしょうか? 出来高の裏に隠れた投資家の心理やさまざまなヒントを分析してみましょう。

出来高は株価に先行する?

一般的には、マーケットにおいて、「出来高は株価に先行する」といわれています。

したがって、「株価」のみに焦点を当てたアプローチよりも、「株価」と「出来高」を組み合わせてアプローチすることが、テクニカル分析の精度を高めるうえで大切なポイントといえるでしょう。

相場局面によっては、「株価の変動」よりも、むしろ「出来高の増減」に注視すべきタイミングもあります。つまり、株価分析だけではアプローチできない「需給面」での変調や強弱感などを、出来高分析でカバーすることにより、テクニカル分析の精度を高めることが大切といえるでしょう。

出来高と株価の関係

では次に、出来高と株価の関係をチェックしていきましょう。

「出来高は株価に先行する」と一般的にはいわれていますが、これは長期スパンでの大底圏や天井圏の局面に現れる傾向であり、常に当てはまるわけではありません。

出来高が株価の変化に…
「① 先行するケース」
「② 同時進行するケース」
「③ 遅行するケース」
の3つのパターンについて、実際の例と見比べながら特徴をまとめておきます。

①出来高が株価に先行するケース

・底値圏で株価は下がっているのに出来高が増加してトレンド転換
株価が長期間にわたり下落したあと、上昇に転じる直前に出来高が増加する傾向があります。とくに底値圏では、株価と出来高を組み合わせた指標が、株価が実際に底をつくよりも早くボトムアウトすることがあります。

・天井圏で株価が上がっているのに出来高が減少してトレンド転換
基本的に株価と出来高の関係は、トレンドに沿って動きます。
つまり、上昇トレンドのなかでは「株価が上昇すれば、出来高も増加する」ということです。
しかし、上昇トレンドの高値圏で株価が直近高値を超えたにもかかわらず、出来高が直近高値時の水準を超えられずに減少した場合、その後反落することが多くあります。

②出来高と株価が同時進行するケース

・もみ合いが続いたあと、出来高増加で上昇or下落トレンド発生
高値と安値が収れんしていくもみ合いでは、出来高は徐々に減少していきます。
しかし、いったん株価が上値抵抗線や下値支持線をブレイクすると、出来高は増加します。
そしてもし、出来高が「急増」していれば、そのもみ合い放れのトレンドの信頼性は高いといえるでしょう。

このように株価分析だけだはなく、出来高分析からもアプローチすることで、より精度が高くなります。

③出来高が株価に遅行するケース

・上昇したあとに出来高が増える
株価が上昇したために出来高が増加することもあります。
株価が上昇することで、供給も増加するため、出来高も増えるケースです。

・下落したあとに出来高が減る
逆に株価が下落したために出来高が減少することもあります。
株価の下落にともない、含み損を抱えた投資家が売買を控え、出来高が減少していくケースです。

ただし、一段の下落が進むと投げ売りが加速して、底入れ間近に出来高が増加し始めることがあります。

「出来高移動平均線」とは?

日々の出来高の増減をみることは大切ですが、より重要なのは、その出来高のトレンドです。

出来高が増加トレンドにあるのか、減少トレンドにあるのかを知るための指標として「出来高移動平均線」というものがあります。(計算のしかたは、価格分析の方で解説した「移動平均線」と同じです。)

自分で計算しなくても、お使いのトレードツールで表示できると思いますので探してみてくださいね。

トレンドが判断しやすいパラメータとしては、
日足なら、「25日と75日」
週足なら、「5週と13週」
が目安となるでしょう。

そして、短期と長期の移動平均線には、感応度の違いやダマシの頻度が一長一短で存在しますので、ご注意ください。

出来高移動平均線を使ってみよう!

実際の例で出来高移動平均線を使ってみましょう。

今回は日足ベースで、25日線と75日線を使っています。25日線を赤、75日線を緑で表しています。

★25日線が75日線を下回ったらデッドクロス=売りシグナル。
★25日線が75日線を上回ったらゴールデンクロス=買いシグナル。
とします。

この図では、左の緑のマルで売りシグナル、右の赤いマルで買いシグナルがでており、その後の株価の推移をみると、首尾よく機能していることがわかります。

日々の出来高を見ているだけでは、出来高のトレンドを判断しにくいですが、出来高移動平均線の交点をシグナルとすれば、売買タイミングはとらえやすくなるでしょう。

ただし、銘柄ごとや相場状況に応じて、株価と出来高の関係は変化しますので、出来高移動平均線のパラメータを調整することが大切です。

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