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最近注目されつつある「ニューソブリン」とは何か?

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(写真=PIXTA)

 ニューソブリンとは、国債などの債券(ソブリン)の代替投資として注目されている株式銘柄のことです。中でも「大型株」「高格付け」「高収益」「安定配当」の条件を満たす銘柄群をいいます。マイナス金利となっていることもあるためか、安定投資先として注目を集めているようです。

今なぜ日本でニューソブリンが注目されるのか?

 米投資調査会社ストラテガス社は2011年8月、米国債が格下げされた際に債券の代替投資先として、国債のように流動性が高く、財務・配当が比較的安定していると考えられる株式を選び出し、提案したとされています。これがニューソブリンにあたります。

 相場環境としては、原油価格に底打ち感があり本格的な株価回復局面が想定されるものの、業績下方修正のリスクは依然あり、銘柄選択の重要性は高い状況でした。利上げはゆるやかなペース、低金利環境も当面続くと見られたことから、国債などの代替資産として注目されたのが「ニューソブリン銘柄」です。これに当てはまる銘柄は55あり、たとえばエクソンモービル、 ジョンソンエンドジョンソン、マイクロソフト、オートマチックデータプロセシングなどでした。

 実際に、こうした銘柄のパフォーマンスはS&P500を上回るパフォーマンスをあげているそうです。日本よりも先にマイナス金利を導入して国債利回りがマイナスに低下したスイスでは、不動産(REIT含む)株や公益株式のパフォーマンスが高まった例もあるといいます。

 ここにきて日本でニューソブリンが注目されている理由は、2016年1月の日銀によるマイナス金利の導入決定です。マイナス金利で国債入札が行われる状況では、将来、金利が反転した場合、債券への投資でも譲渡差損や償還差損等、損失を被るリスクが高まるわけですから、これまでよりも注意が必要となります。

ニューソブリンに投資するには

 ニューソブリンは、まだ誕生して数年の新しい投資アイデアといえます。このため、これをテーマとした投資信託・ETFは2016年6月現在、発売されていないようです。この投資アイデアに近い投資といえば、たとえばインカム型株式ファンド、コア株式ファンド、公益セクターのETFなどへの投資といえるのではないでしょうか。

 証券会社が提供している銘柄のスクリーニング機能を使えば、自分で銘柄を抽出できます。東京証券取引所の上場銘柄で、時価総額5,000億円以上、配当利回り2.5%以上(東証平均は約2%)などの条件をいくつか仮にあげてスクリーニングしてみたところ、「ディフェンシブ」と呼ばれる公益、医薬、通信、REITの銘柄が多く残りました。

安定投資とはいえリスクに注意

 自ら銘柄を組み合わせて投資する場合は、単にいくつかの基準を満たしているだけでなく、個別銘柄のリスクや投資タイミングを見極める必要があります。

 たとえ優良株といえども株式はリスク資産であることを忘れてはいけません。市場全体の影響も大きく受けます。目先の業績動向がどうなのか、割高なのか割安なのか――といった点もチェックして投資したいところです。

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