
この記事は、みずほ証券YouTube公式チャンネルとのコラボ企画です。みずほ証券の鈴木さんが外国為替の基礎知識を解説する「みずほ為替塾」から、ポイントを要約してお届けします。(記事一覧はこちら)
今回のテーマ | シーソーのように動く「為替レート」 |
鈴木さんは為替市場の特徴として「つながっている」というキーワードを挙げています。通貨がつながるというのは、いったい、どういうことでしょうか。
鈴木さんの解説動画はこちら
「通貨がつながるプロセス」から再生されます
「通貨がつながる」とは?
鈴木さんの解説まとめ
✔︎ 「円売りドル買い」が「ユーロ/円」相場に影響することがありま す。 |
✔︎ 米ドルが、ユーロと円のそれぞれと通貨ペアであることが要因です。 |
✔︎ すべての通貨が影響しあって為替市場を形成しています。 |
例えば、株式市場では、とある銘柄の株価が上がったとき、それは「銘柄の価値が上がった」のであり「日本円の価値が下がった」とは考えません。普通の感覚では当たり前のことですが、ここに為替市場独特の考え方があるようです。
通貨がつながるプロセス
為替市場では以下のようなプロセスが起こりうる、と鈴木さんは解説しています。
ドル・円・ユーロの3通貨が連動する様子を、時系列でみてみましょう。
マーケットが①~③の流れで動いた場合に、それぞれの時点で起こりえる為替レートへの影響を説明しています。
マーケットの動きと為替レートへの影響
① | あるとき、米経済に好材料が出たことで、米ドルの需要が高まる(ドル買いが入る) | ⇒ | 「ドル/円」では円安ドル高。「ユーロ/ドル」ではユーロ安ドル高へと動く |
② | その後、ユーロに悪材料が出て、積極的なユーロ売りがはじまる | ⇒ | 「ユーロ/ドル」では、「ドル買い」と「ユーロ売り」が同時に働き、より強くユーロ安が進む |
③ | 「ユーロ/円」でもユーロ売りの動きが出始める | ⇒ | 「ドル/円」では円安、「ユーロ/円」では円高、という状態になる |
「円」について見てみると、米経済の影響を受けて「円安」になったものの、同じように影響を受けたユーロの売り展開によって「円高」にもなっています。ユーロ売りの展開が強まれば、「ドル/円」の円安を上回り、市場全体では円高となる可能性もあります。
このプロセスでは「円」単体では好材料や悪材料がありませんが、米ドルとユーロの展開に影響されている様子がよくわかります。このように、各通貨の相場が影響しあうことを「通貨がつながっている」を鈴木さんは表現しています。
鈴木さんの解説動画はこちら
「通貨がつながる」のまとめから再生が始まります。
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