Home / お金のコラム / 会社員の税金を考える「年末調整」基礎のキ

会社員の税金を考える「年末調整」基礎のキ

kihon
(写真=PIXTA)

2016年もあとわずか。この時期、「年末調整のお知らせ」という案内を会社から受け取る方も多いはず。「毎年言われたとおりに書いているけれど、意味がよく分からない」という方も少なくないでしょう。

年末調整とは、会社が会社員に代わって1年分の税金を計算(調整)する手続きです。会社員は毎月給料が支払われる際に「源泉徴収」という形で所得税が天引きされているはずです。天引きされている所得税額は、それぞれの家族構成や年収によって決められる、いわば概算額です。その年の途中から入社した場合には、前の会社から源泉徴収票を取り寄せる必要があります。

この年末調整という手続によって、税金の概算額と実際額が精算され、会社員の確定申告が原則不要となるわけです。

年末調整でできる調整と必要書類 既婚、扶養家族などがいる場合

収入が年間103万円以下などの一定の要件を満たす配偶者がいる場合には「配偶者控除」、年齢が16才以上の扶養する親族がいる場合には「扶養控除」の適用を受けることができます。

その他、提出者本人が一定の要件を満たす障害者の場合には「障害者控除」、配偶者と死別または離別し再婚していない寡婦(夫)である場合には「寡婦(夫)控除」、学生である場合には「勤労学生控除」を受けることができます。

これらの適用を受けるためには「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出する必要があります。この書類はその年の最初の給料が支払われる日の前日までに提出します。年内に家族構成の異動(結婚、離婚、出生など)があった場合、すぐに会社へ報告してその年分の異動後の申告書を提出しましょう。

生命保険や401k(確定拠出年金)に加入している場合

生命保険や地震保険などの一定の保険料、共済掛金等を支払っている場合には保険料控除や小規模共済等掛金控除が受けられます。保険料控除には、社会保険料(会社で天引きされているもの以外)、生命保険料、地震保険料などがあります。小規模共済等掛金控除には、小規模共済掛金の他、確定拠出年金(401K)の掛金などがあります。これらの年間の支払額については年末に保険会社や共済組合から「保険料(掛金)控除証明書」などの名称でお知らせが送付されますので、そちらで支払金額を確認しましょう。

また、年収が103万円超141万円未満など一定の要件を満たす配偶者がいる場合、配偶者控除の代わりに配偶者特別控除を受けることができます。対象となる配偶者がいる場合、源泉徴収票などで金額を確認しておきましょう。

これらの適用を受けるためには、「給与所得者の保険料控除申告兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」の提出が必要となります。保険会社や共済組合から送付されてくる証明書や配偶者の源泉徴収票を基に記入しましょう。

マイホームを買った場合

マイホームを購入した場合、借入金の残高に応じて一定の割合について所得控除を受けることができます。「住宅借入金等特別控除」(住宅ローン控除)です。1年目は確定申告が必要ですが、2年目からは確定申告ではなく、年末調整だけで処理できます。

必要な書類は、税務署から送られてくる「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書兼年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」と金融機関から送られてくる「住宅ローンの年末残高証明書」です。

申告書兼控除証明書は、1年目の確定申告が終わった後に翌年以降分がまとめて送付されます。翌年以降ずっと使うことになるのでなくさないようにしましょう。

一方、金融機関からのローン残高証明書は毎年送付されます。申告書の記入は、税務署からの控除証明書と金融機関からの残高証明書に基づいて転記していけば完成します。

年末調整でできない調整は確定申告で

年末調整ではできない調整もいくつかあります。それは、以下の所得控除を受ける場合です。

・ 1年目の住宅ローン控除
・ 医療費控除
・ 寄付金控除
・ 雑損控除

これらの控除を受けるためには自身でその年の翌年の3月15日までに確定申告を行わなければなりません。

これらの控除を受ける、受けないにかかわらず、年収が2,000万円を超える方、2ヵ所以上から給与をもらっている方、副業収入が20万円を超える方など、一定の要件に当てはまる会社員は確定申告が必ず必要になりますので注意しましょう。

【おすすめ記事】
「ふるさと納税」利用者必見! サラリーマンは年末調整でふるさと納税の控除が可能​
2016年冬のボーナス、大手企業の平均は? ボーナス増の企業が多い理由​
驚きの平均年収「902万円」はあの区! 東京23区平均年収ベスト5​
「貯める力」トップの都道府県は?
新規公開株(IPO株)への投資が魅力的なワケ​