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走るWi-Fi、空飛ぶWi-Fi

(写真=sdecoret/Shutterstock.com)

東京メトロが2020年夏までに全路線で車両内無料Wi-Fiを導入へ

東京地下鉄(東京メトロ)は2017年10月、訪日外国人向け無線LANサービスの拡大を発表。車両内無料Wi-Fi(ワイファイ)を20年夏までに全路線・全保有車両へ導入することを目指すとしました。

同サービスは、沿線に上野や浅草等の観光名所が多い銀座線と日比谷線ですでに稼働しており、17年10月末から東西線、11月から千代田線、18年度中に丸ノ内線へ順次導入するとしています。「訪日外国人向け」となっていますが日本人利用者でも使えるアプリがあり、通勤・通学中の地下鉄車両内で無料Wi-Fiにアクセスできます。

東京メトロ全線の駅間で携帯電話が利用可能になったのは13年3月。一昔前なら「地下鉄で移動中だった」と居留守も使えたのに、地下にも隠れ場所がなくなったと感じた人もいたのではないでしょうか?

空でも大手航空会社が2017年6月に国内線のWi-Fi無料サービスを発表

一方、空はどうでしょうか?国内大手航空会社が2017年6月、国内線のWi-Fiサービスを「この先ずっと(期間限定なし)無料で提供」すると発表。この会社は14年7月に国内線で初めて人工衛星を介した機内インターネットサービスを導入しましたが、当時は有料でした。

これからは出張中や旅行中に機内で情報収集、「LINE」だってサイフと相談せずにできてしまいます。ただ、東京から福岡へ飛んでも離陸から着陸までの時間は、あっという間に過ぎます。それでもスマートフォンやパソコンでネットに接続したがるのもどうかと思わないでもないですが、ビジネスで利用する場合は助かります。

家計の情報通信サービスへの負担は小さくない

Wi-Fiサービスは利用者が増えると通信速度が遅くなる等の制約やセキュリティ上の不安もありますが、うまく使えば家計の節約につながるかもしれません。総務省の調査によると、世帯(2人以上)の移動電話通信料は2016年で約12万円。これに固定電話や光回線等を加えた年間支出は約20万円と、情報通信サービスの負担は小さくありません。もし、Wi-Fiの活用でスマホの契約だけでも安い料金プランに変えられれば利用者にとってはありがたい限りで、他の消費への好影響も期待されます。

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