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J-REITのポートフォリオ オフィス型、住宅型、物流型ほか そのタイプ別特徴とは

J-REIT
(写真=PIXTA)

J-REITのポートフォリオ

 多くの投資家から資金を集め、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産へ投資をし、投資した不動産の売却益や賃貸収入を投資家に分配する小口の不動産投資商品、それがREITです。

 保有する不動産の管理・運用等の業務は「運用会社」に委託されますが、それらの運用会社には、それぞれ得意とする資産タイプがあります。J-REITが保有している資産タイプは大きく分けてオフィス、住宅、商業施設、物流施設のタイプがあります。オフィスや住宅など単一の資産タイプに特化したものもあれば、特性が異なる複数の資産タイプを保有している複合型もあります。J-REITは、それぞれの収益性、リスク、景気連動性などに特色があるため、J-REITに投資する際はそれぞれ保有している不動産の資産タイプの特徴を検討して、ポートフォリオを組むことになります。

 J-REITの商品は、保有資産タイプごとに収益性、景気への連動性に違いがあります。では、J-REITポートフォリオの個々の特徴を、資産タイプ別にみていきましょう。

● オフィス特化型(首都圏に多い)
 オフィスビルなどビジネス用賃貸物件に特化したREITです。首都圏に集中している傾向があり、流動性が高く、景気回復時に賃料上昇が見込め、相対的に高い分配金を期待できます。ただし、景気との相関性や不動産価格の変動幅が大きいといわれ、景気の減速局面では収益性が落ちるリスクが高まります。

● 住宅特化型(流動性が高め)
 賃貸マンションなど居住用不動産に特化したREITです。賃貸マンションは流動性が高く、入居者が多く、分散されており、入退去のリスクはオフィス型ほど高くありません。この資産タイプでは、相対的に安定した分配金が期待できます。ただしその一方で、景気の影響が少なく不動産価格の変動幅は小さくなる傾向にあります。

● 商業施設特化型(固定型賃料なら分配金は比較的安定)
 郊外型のショッピングセンターやアミューズメント施設などに特化したREITです。店舗の売り上げに応じて変動する歩合賃料を適用している場合は景気の影響を受けやすくなりますが、固定型(賃料)であれば相対的に安定した分配金を期待できます。

● 物流特化型(比較的景気の影響を受けにくい)
 大型の賃貸用物流施設に特化したREITです。テナント退去などのリスクが少なく契約期間も長いことから、比較的景気の影響を受けにくく、安定した分配金が期待できます。大部分は倉庫なので物件は多くはありませんが、近年はJ-REITとして仕立てられ投資選択の幅が広がる傾向にあります。

● 総合型 (3タイプ以上の組み合わせ)
 上述の「オフィス」や「商業施設」、「住宅」など3タイプ以上の不動産を組み合わせたREITです。投資対象が多いため、割安に購入できる物件が見つかりやすいとされます。

● 複合型 (最近は「物流」+「商業施設」の組み合わせも)
 以前は「オフィス」+「住宅」または「商業施設」という組み合わせが多くありましたが、最近は「物流」と「商業施設」というパターンもあります。これも投資対象が幅広いため、投資者のさまざまなニーズにこたえることができます。

● その他
 ホテルやヘルスケア施設などに特化したREITです。高い分配金が期待できますが、景気変動の影響が高くリスクも懸念されます。ただし近年のホテル需要の逼迫や健康ブームなどを背景に、今後に期待が高まるREITです。

REIT運用の注意点とコツ

 REITは一般的な投資信託と似た性格を持っています。投資信託もREITもさまざまな種類があります。収益性に関していえば、一般的には「商業施設(歩合)>オフィス>商業施設(固定)>物流>住宅」の順で低くなるといわれています。

 J-REITには、上で述べたように統合型、複合型もあり、自分の希望に沿った商品を選びやすいわけです。

 ただし、特定のタイプにこだわる必要はありません。投資では“分散”が重要です。REIT投資でも一つのタイプに限定せず、投資を考えたいところです。紹介したタイプ別の特徴なども比較検討し、自分にとって最適な個別REIT、もしくはそのポートフォリオを選ぶといいでしょう。

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