
この記事は、みずほ証券YouTube公式チャンネルとのコラボ企画です。みずほ証券の鈴木さんが外国為替の基礎知識を解説する「みずほ為替塾」から、ポイントを要約してお届けします。(記事一覧はこちら)
今回のテーマ | 金利平価説とは |
前回の記事では、為替相場の決定理論として「購買力平価説」の解説をご紹介しました。今回は「金利平価説」について、鈴木さんの解説を見ていきましょう。
金利が通貨の将来価値を決める!?
金利平価説とは「金利差が将来の為替レートの差につながっていく」として、金利が為替相場の決定要因である、という考え方です。動画では、鈴木さんがドル/円を例に図解しています。
鈴木さんの解説動画はこちら
「金利平価説を分かりやすく図解」から再生が始まります。
この図解では、円より米ドルが高金利だった場合、1年後には金利差によって通貨の価値(ドル/円)が「ドル安円高」に変化することを説明しています。
そして金利平価説によると、通貨と金利の関係は次のようになります。
✔︎ 高金利通貨ほど将来価値は安くなる |
鈴木さんはこれについて「なんとなく変ですよね?」と言います。いったい、どういう事でしょうか?
高金利通貨の将来価値が低くなる理由
金利が上昇するということは、それは高金利通貨が魅力的な通貨であり、将来価値は上がりそうな気がします。ところが金利平価説では、むしろ将来価値が下がると言っています。鈴木さんが言うように違和感がありますが、鈴木さんはこの点について、金利が持っている性質から解説しています。
✔︎ 金利は通貨の自己増殖能力 |
✔︎ モノの価値は量が増えることで減っていく |
さらに鈴木さんは、金利による通貨の増殖がその通貨の流通量を変化させ、将来価値に影響を及ぼす、という金利平価説の考え方を、次の図で説明しています。
鈴木さんの解説動画はこちら
「金利平価説を分かりやすく図解」から再生が始まります。
金利平価説による「ドル安円高」の見通し
こうした金利平価説に基づくと、次の2条件によって
✔︎ 米国の好景気による金利上昇 |
✔︎ 日本の不景気による金利低下 |
ドル/円の動向は「ドル安円高方向」になる、というのが金利平価説によるドル/円の見通しです。
それでは、現実の為替相場は果たして金利平価説の通りに動いているのでしょうか?次回の記事では、鈴木さんが過去のデータに基づいて検証していきます。
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