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2018年の株価はどうなる? 上昇相場の条件と「信用評価損益率」に注目

2018年の相場を占う! 1月の<中村克彦のテクニカルコラム>

今、気になる相場の話題をみずほ証券の中村克彦さんにわかりやすく解説してもらうこのコラム。相場の格言によれば戌年は「戌笑う」といわれ、相場が活気づいて縁起の良い年になるとされています。良い年になるよう、今年も頑張っていきましょう!

戌(いぬ)が笑う条件~1月相場の大幅高

―― 2018年の大発会は741円高で「戌笑う」年にふさわしい(?)スタートとなりましたが、戌年に株高になるというアノマリーは本当にあるんでしょうか?

過去5回の戌年における日経平均株価は4勝1敗、その平均上昇率は9.8%です。
仮に2017年末値22764円にその平均上昇率を当てはめると、25000円程度の上値余地も期待できるということになります。

過去の戌年における歩みを振り返ると、「1月相場が重要なポイント」となっていることがわかります。以下の3つのパターンがあげられます。

2018年1月15日時点で日経平均株価は4.2%上昇しています。1月末値が10%高となれば、1年を通じて高止まりの展開も想定されます。

―― 相場の格言をこうして実際の株価と照らし合わせて検証してみると面白いものですね。23000円も軽く飛び越えて、もう十分上がったのかと思っていましたが、過去の「笑った年」の1月のエネルギーはもっとすごかったんですね。

一方、今春には日銀総裁の任期満了を控え、日本の株価を下支えしてきた日銀による年6兆円の上場投資信託(ETF)買入額が縮小されるともささやかれています。仮に日本株が緩む場面があれば、押し目買いのタイミングとみています。

―― 株価が急落することもしばらくなかったので少し油断している人も多いかもしれませんが、どこかで調整が入る可能性はあるのでしょうか? その予兆を察知するために参考になりそうな指標を教えてください!

天底を知る「信用評価損益率」~まれにプラス圏へ浮上することも

「信用評価損益率」という指標をご存知でしょうか。

信用評価損益率(東証・名証)は信用取引で買い建玉を保有している投資家がどれくらいの損益になっているのかをパーセントで示しているものです。

そもそも信用取引は元手の約3倍まで取引できる一方で、決済期日があることや金利がかかるため、短期間で決済されることが少なくありません。
このような特性上、含み益が出た建玉は利益確定の売却(決済)を優先し、逆に含み損を抱えた建玉はそのまま保有してしまう傾向がみられます。

したがって、信用評価損益率はマイナス圏で推移することが多く、プラス圏へ浮上することは極めてまれです。需給面から相場全体の天底を推し量る有用な指標のひとつといえます。

―― みんなが楽観的になって「上がるしかない!」と思っていることが、信用評価損益率をプラスに向かわせるのですね。

実際のチャートとともに見てみましょう。

足元の信用評価損益率は▲5%台まで改善しているなか、2018年の日本株はスタートダッシュを切りました。しかし、その後、1月/9日に日銀が公開市場操作で超長期国債の買入を減らしています。市場では日銀の出口観測も意識され、為替市場で円高方向に振れているなか、日経平均株価も上値がやや重くなっています。

一方、市場では国内企業業績の上振れ期待は根強く、このまま日本株が一段高すると、信用評価損益率がプラス圏に浮上することも考えられます。しかし、2006年や2013年は評価損益率がプラス圏となったあと、相場は急落局面(ライブドアショック、バーナンキショック)を迎えています。

短期的な値動きに振り回されず、中長期スパンで相場をとらえることも大切でしょう。

信用評価損益率(しんようひょうかそんえきりつ)

信用評価損益率は信用買建玉を保有している投資家の損益をパーセント(%)で表している。全体相場の天底を推し量る指標のひとつ。目安として▲20%前後まで悪化すれば底値圏、▲5%前後まで改善すれば過熱圏とみなす。なお、まれにプラス圏まで浮上することもある。しかしただ、2006年はライブドアショック、2013年はバーナンキショックと、信用評価損益率がプラス圏になった後は急落局面を迎えている。

 

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