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「出す」「分ける」「しまう」 3つのステップで“断捨離”実行(前編)

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「気づいたら身の周りにモノがどんどん増えていく。整理しなきゃと思いながら、スッキリと片づけるのって苦手だなぁ」
こんなモヤモヤを抱えている人は多いのではないでしょうか。大量生産型のモノの流通によって、誰もがたくさんのモノに囲まれた暮らしを送れるようになった代わりに、モノがあふれるという副作用も起きるようになっています。
そんな時代だからこそ、毎日の生活に取り入れたい4つの“断捨離”についてお伝えします。そのうち、前編では「モノ」と「情報」の整理・見極め法を考えてみましょう。

あふれているのはモノばかりではありません。

インターネットの普及で情報を受け取るチャネルは増え、SNS上ではさまざまなコメントが飛び交っています。スマートフォンを開くだけで、世界中の情報を集められるというのは便利な一方で、常に情報の渦に巻き込まれているような圧迫感を感じるという人も。

このような流れのなかでここ数年、注目されているのが「持ち物を最小限に抑えて暮らす」というライフスタイル。発端は、2010年の流行語大賞にも選ばれた「断捨離」という考え方(名付けはやましたひでこ氏)が広まったこと。不要なモノが家に入るのを「断」ち、すでに持っている不要なモノを「捨」て、モノへの執着から「離」れるという価値観は多くのメディアで取り上げられ、一大ブームに。さらに近年では、少ないモノで豊かに暮らす「ミニマリスト」という生き方も話題になっています。

個人の生き方も、年齢を重ねるにつれて「必要なものを見極める」という価値観に寄り添っていくものなのかもしれません。なんでも学び、吸収したくなる10代、20代と比べ、30代、40代のライフステージは仕事の専門性が定まったり、結婚や出産で家族が増えたりという変化によって、日々の生活に“選択と集中”が求められるようになります。

今の自分に本当に必要なものを見極めて、無駄を省き、「なりたい自分」に近づいていくために。ライフスタイルに取り入れたい4つの“断捨離”について、今日からできる実践法を紹介します。

「モノ」の“断捨離”

まずは物理的な「モノ」の“断捨離”から。片づけに悩む人が多い「クローゼット」を例に考えてみましょう。たくさん服を買っているつもりはないのにクローゼットが溢れてしまう。そんな人は、古い服が溜まり過ぎている可能性大。

“片づけのプロ”として活躍する整理収納アドバイザーが提唱する片づけの基本ステップは「出す → 分ける → しまう」というもの。

まずはクローゼットの中身を全部「出し」、持っている服の全体を把握します。実際にやってみると、「こんなに持っていたんだ」という驚きや、「あれ? 同じような服が5枚も出てきた!」という発見があるはずです。

次に、「分ける」。出した服を、要るものと要らないものに分けます。判断に迷ったら「過去1年に着たかどうか」を基準にするといいそう。どうしても決められなければ「一時保管箱」に入れてキープ。一時保管箱はあえて家のなかの目立つ場所に置き、「◯月◯日までに再度見直す!」等期限を決めるのがおすすめです。

最後に、要ると判断した服だけをクローゼットに「しまい」ます。「出す → 分ける」というステップを踏むことで、スッキリと量を減らせます。持っている服を一通りチェックしているので、同じ服を何度も買うという無駄買いも減ります。

「情報」の“断捨離”

スマートフォンを開けば押し寄せてくる情報の波。なんとなく見始めたネットニュースから、関連リンクのページに飛んで、友だちのツイッターも気になって……と、いくら時間があっても足りないほど、新鮮な情報があふれています。世の中のトレンドをキャッチしようと感度が高い人ほど、知らず知らず「情報過多」のストレスにさらされている可能性が。不要な情報をカットして、本当に必要な情報だけを取り入れる意識が必要です。

そのために心がけたいのは、情報の源をきちんと選別すること。その情報の発信源は信頼できるところなのか、その情報を得ることで自分にどんなメリットがあるのか。単に流れてくる情報を受け取るのではなく、主体的に選びとろうとする意識を持っていたいものです。

また、ときには「あえて何も見ない」時間を持つことも効果的。寝る前の1時間は、テレビを消し、スマートフォンやパソコンの電源を切って、ゆったりと過ごす。そんなルールから始めてみるのはいかがでしょうか。

後編では「モノ」と「情報」に続き、「時間」と「お金」の整理・見極め法について考えます。

<参考文献>
大竹のり子(2016年)『美しく生きる女のお金の作法』ディスカヴァー・トゥエンティワン
収納王子コジマジック(2014年)『コジマジックの片づけスイッチ!』朝日新聞出版

日経BPコンサルティング 金融コンテンツLab. 
ライター 宮本恵理子
日経BPコンサルティング「金融コンテンツLab.」は、難しくなりがちなお金の話題を、わかりやすいコンテンツに仕上げることをテーマとして取材・情報発信にあたっている制作研究機関。月刊誌『日経マネー』編集部の在籍経験の長いベテランスタッフが中心となり、マネー系コンテンツを提供している。

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