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「出す」「分ける」「しまう」 3つのステップで“断捨離”実行(後編)

断捨離,時間,お金

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「気づいたら身の周りにモノがどんどん増えていく。整理しなきゃと思いながら、スッキリと片づけるのって苦手だなぁ」
こんなモヤモヤを抱えている人は多いのではないでしょうか。それもそのはず。生活にかかわる持ち物は、放っておくと増える一方。そんな生活を止めるために、前編に続いて、「なりたい自分」に近づくために毎日の生活に取り入れたい4つの“断捨離”についてお伝えします。「モノ」と「情報」に続き、「時間」と「お金」の整理・見極め法を考えてみましょう。

「時間」の“断捨離”

時間は誰にでも与えられる平等な資産。しかしながら、私たちの人生に与えられた時間には限りがあります。毎日何気なく過ごしている時間の使い方が、本当に今のままでいいのか、見直す習慣を取り入れてみませんか。

時間の使い方のセルフチェック法として、すぐにできるのが1日の“時間簿”をつけてみること。

深夜0時から24時までの24時間、実際に何にどれくらいの時間を費やしているか、書き出してみるのです。紙を用意して円グラフを二つ描き、一つには0~12時まで、もう一つには12~24時までを書き込むとわかりやすくなります。記入はできれば15分単位で細かく書き入れていくほうが、無駄のチェックにつながります。

24時間分の時間の使い方の実態を書き出したら、要・不要の見極めです。「仕事」「趣味・娯楽」「家族」「友人」等、時間を使う目的ごとに色分けをすると、よりわかりやすくなります。また、典型例のバリエーションとして「平日編」「休日編」の2種類、あるいは「繁忙期編」「通常編」等いくつか書き出してみるのもいいでしょう。

あらためて書き出して俯瞰してみることで、「家族との時間はほとんどとれていなかったな」「資格取得に向けた勉強の時間、これだけだと半年後の試験に間に合わないかもしれない」といった気づきを得られるのではないでしょうか。必要な時間を捻出するために、どの時間なら削れるか。優先順位を決めて取捨選択することで、より「なりたい自分」に近づく日常へと変わっていきます。優先順位を決めるポイントは、「その時間が自分の成長につながるかどうか」。未来の自分がもっと輝けるよう、限られた時間を上手に使っていけるといいですね。

「お金」の“断捨離”

最後に“断捨離”を意識したいのは、ズバリ、お金です。

日々かかわるお金には「支出」と「収入」がありますが、まずは支出の無駄を省くアクションから。

お買い物のたびにもらうレシートをとっておき、1ヵ月分たまったら、何にいくら使ったのかチェックします。それが生活に必要な消費なのか。未来の自分のためになる投資なのか。あるいは、そのどちらでもない浪費なのか。「浪費」と判断したレシートはチェックして、1ヵ月の間に浪費にかけてしまった金額を合計してみます。その金額はそのまま、1ヵ月の支出のなかで「節約可能な金額」になります。

また、細々とした日々の支出よりも気をつけたいのが「固定費」。家賃、通信費、毎月引き落としのスポーツジム会費等、自動的に出ていくお金のほうが、家計の中での割合も大きくなります。

次に、「収入」についても考えてみましょう。収入が増えていくのはもちろん嬉しいことですが、生活するために最低限必要な“ミニマムの収入額”を知っておくと人生設計に役立ちます。

今の住居にこだわらず、満足できる住まいの家賃はどれくらいか。自炊を頑張る前提での食費はいくらまで落とせるか。すでに持っている服を着回しながら衣服費は年間でどれくらい必要か。具体的にイメージしながら「これだけの収入があればなんとか暮らしていける」という金額を計算してみます。このミニマムの収入額さえ知っておけば、かえって気持ちも楽になります。転職や起業等に挑戦するハードルも低くなるかもしれません。

「モノ」「情報」「時間」「お金」、どの“断捨離”にも共通しているポイントは、今の暮らしをじっくりと見つめ直すこと。現状を把握し、要・不要を見極めることで、未来の人生設計がより自由に描けるようになるのです。

<参考文献>
大竹のり子(2016年)『美しく生きる女のお金の作法』ディスカヴァー・トゥエンティワン
収納王子コジマジック(2014年)『コジマジックの片づけスイッチ!』朝日新聞出版

日経BPコンサルティング 金融コンテンツLab. 
ライター 宮本恵理子
日経BPコンサルティング「金融コンテンツLab.」は、難しくなりがちなお金の話題を、わかりやすいコンテンツに仕上げることをテーマとして取材・情報発信にあたっている制作研究機関。月刊誌『日経マネー』編集部の在籍経験の長いベテランスタッフが中心となり、マネー系コンテンツを提供している。

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