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確定拠出年金(日本版401k) 「個人型」は加入対象拡大と大きな税優遇で注目高まる

401k
(写真=PIXTA)

 「日本版401 k」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。これは確定拠出年金のことで、将来の給付額ではなく毎月の掛金が確定しているものです。企業型と個人型がありますが、いずれも給付額は年金の運用次第で、加入者が選んだ商品のパフォーマンスによって異なります。

 確定拠出年金のうち、個人型は、税制面で大きなメリットがあることや、最近、加入対象が広がったことから注目を集めています。加入対象を広げる改正法案が2016年5月24日に衆院で可決、成立しています。今まで一部の会社員や自営業者しか加入できなかったのですが、改正で対象が公務員や主婦にも広がり、現役世代のほぼ全てが網羅されるようになったのです。

そもそも確定拠出年金(日本版401 k)とは

日本の確定拠出年金は米国の確定拠出年金を手本にしているのですが、米国の内国歳入法という法律の第401条K項に同様の制度があることから日本版401kと呼ばれるようになりました。

 確定拠出年金は、加入者の運用判断によって運用結果が左右されるため、確定給付年金に比べて年金の運用に注意が必要ですが、さまざまなメリットも存在します。

確定拠出年金のメリット

 年金の運用方法を自分で判断して行えることをメリットとして感じる人もいるでしょう。

 国民年金、厚生年金の年金積立金を管理・運用するのは積立金管理運用独立行政法人(GPIF)ですが、GPIFは2015年の7月~9月に約7兆9,000億円もの損失を年金の運用で計上しています。このGPIFの運用方法について年金加入者が指定することはできませんが、確定拠出年金は自分である程度はコントロールできます。

 また、税制優遇が受けられることは大きなメリットでしょう。掛け金の積み立てに関して所得控除の対象となります。さらに、年金運用中は運用益には課税されません。

 現在、通常の投資の運用益に課せられる税金は約20%ですので、これが非課税になるということは大きなメリットといえるでしょう。さらに年金として受給する場合は公的年金等控除の対象となり、一時金として受給する場合も退職所得控除の対象となります。確定拠出年金は多くの面で税制優遇が受けられるのです。

 転職した際に転職先に確定拠出年金(企業型)が無い場合や独立した場合でも、個人型の確定拠出年金に継続して加入が可能です。

確定拠出年金の注意点

 さまざまなメリットがある確定拠出年金ですが、注意すべき点もあります。運用方法の選択次第で元本を割り込む恐れもあることです。元本確保型と元本変動型がありますが、元本変動型の運用方法を選択すると、投資元本を割り込む可能性も出てくるのです。

 基本的に途中解約や年金資産の引き出しができないため、原則60歳まで一時金や年金を受け取ることができません。そのため、60歳より前に退職した場合でも60歳になるまで年金を受けられないので注意が必要です。

NISAと比較してみると

 運用益が非課税という点では、NISAに似ているといえます。

 NISAとは少額投資非課税制度のことで、証券会社や銀行にNISA口座に作れば5年間に限り、毎年120万円の上限まで(最大600万円まで)非課税投資枠が設定され、NISA口座での株や投資信託等の配当・譲渡益が非課税となります。

 確定拠出年金とNISAとの違いは、確定拠出年金は60歳まで資産を引き出せませんが、NISAはいつでも引き出しが可能です。また、掛け金の積み立てが所得税や住民税の控除の対象として、NISAは認められていませんが確定拠出年金は認められているという違いもあります。

 確定拠出年金にもNISAにもそれぞれ長所・短所がありますし、必ずしも「NISAと比較してどっちにするか」ということではないでしょう。数ある金融商品や投資スタイルの中から、自分が思い描く将来に合った、自分がとれるリスクに見合った投資方法を見つけましょう。

 現在、確定拠出年金は、まだあまり知名度は高くありません。しかし加入対象者の範囲が広げられたことから分かるように、国も今後、普及に力を入れると見られます。知名度が高まれば、より多くの人が税制面でのメリットに着目し、さらに活用されるようになると考えられます。

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