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損で大ケガしない条件を考えてみた。白鳥さんの信用取引体験日記~50代男性がお金と健康な身体を手に入れるまで~

そろそろ老後のことも気になりだした一般の個人投資家 白鳥さん(50代後半男性・素顔はちょっとコアラに似ている)のはじめての信用取引体験に、お金のキャンパス編集部が密着取材。貯金はほぼお酒に消えていたという白鳥さんが、一念発起して株式投資に挑戦。しかも、リスクが高いといわれる「信用取引」に…!? そのリアルな投資の全記録を複数回にわたって公開します。

前回、初の損切りを経験した白鳥くん。はたしてどれくらい損をしたら“退場”になってしまうのか、あらためて計算してみるようです。

5週目:追証が発生する状況を想定してみた

現在の建玉は、美味しいカレー屋さんの1つだけ。
ここで、「追証(おいしょう)」が発生する確率を自分なりに計算してみた。

追証(おいしょう)
信用取引をしている人にとっては、絶対遭遇したくない恐怖のことば。
保証金(担保)から含み損を差し引いた金額が、保有している建玉に必要な保証金を下回ってしまうと、必要な保証金に達するまですぐに追加でお金を入金しなければならない。入金できない場合は、建玉を決済して追証に充てるか、恐怖の「強制決済」となる。追加証拠金(ついかしょうこきん)ともいうが、一般に「おいしょう」といわれる。

強制決済(きょうせいけっさい)
恐ろしい響きではあるが、証券会社が代わりに損切りしてくれるしくみでもある。

維持率(いじりつ)= 委託保証金維持率
建玉に対しての保証金(担保)の割合。最低限必要な維持率が証券会社ごとに決められていて、これを下回ると追証が発生する。(最低委託保証金維持率=20~30%程度)

わかりやすいように極端な例でいうと、維持率が0%になった状態というのは、保証金から含み損を差し引いたら0になってしまうということである。

主に建玉の評価損が差し引かれ、委託保証金維持率30%を維持していかないといけないので、維持率が50%(保証金の2倍借りている状態)だと、維持率が20%ダウンすると追証に、維持率が40%(保証金の2.5倍借りている状態)だと、維持率が10%ダウンすると追証になることがわかる。(担保にしている株式などの値下がりも計算に含まれます。)
そもそも10%ルールでしかも損切りは3%程度でやっているので、維持率50%くらいに維持しておけばそんなに怖くないのではという結論に。
ということで、建玉の数を3つから5つに増やすことに。ちょっとドキドキ。

ここで、人気コーナーと思しき“みずほのアナリストレポート(法人版)”というのを見つける。しかも、もともと機関投資家向けで買いシグナルのものを検索できるという素敵っぽいコンテンツ。(よく個人向けに公開したな!)
これで買いシグナルのレポートを検索して、そのレポートを読む。普通の株価チャートを見て、山ほどある“買いだ”、“晴れだ!”、“株価が上に行くぞ!”みたいな予測データを一通り見て、
4つ成行で信用買い。もちろん約定。
この週は返済していないので、稼ぎはなし。

「予測は山ほどあるのね!誰かの予測だったり、誰かの予測アルゴリズムだったり。
正解があったら全員儲かってしまい、証券市場が壊れると思っているので、基本的にはどれも信じていない。結局自分が何を信じるかを決めるってことなのね!」などと思いつつ、
「ここでルールを追加。建玉は5つまで。一度に建てている玉は業種を変える。」

6週目:アラートメール発見!

カレー屋さんはマイナス1万円前後で動かない。
4つの銘柄も今のところ少しプラスになったり、少しマイナスになったりと、それほど動かない状態。仕事中ずっと建玉一覧を見ている時間もないので、どうしたものかと思っていたところで、アラートメールというのをみつける。
あらかじめ設定した条件に株価が到達すると、メールでお知らせしてくれる機能だ。
5つの玉の建てたときの株価からマイナス10%、プラス10%でセット。Excelでプラス10%、マイナス10%の計算式を作っておくことにした。この週はメールが来ない。

本当は、建てたらプラス・マイナスが自動的にセットとなってアラートメールしてくれて、返済したら自動的に削除してくれればいいのに!!!

この週も返済していないので、稼ぎなし。
ただ、あることに気づく。7万円とか9万円とか10%以上増えた銘柄は、どちらも単価数百円。あまり動かなかった銘柄は、単価が千円以上。「10分の1の単価の銘柄を同じ金額だけ買うと、株数は10倍になる。株価が同じ1円動いても金額にすると10倍違うのか!要するに、持っている株数か!」という当たり前のことに気づく。

「法人向けのアナリスト予想なので、短期間に大きく増えたり減ったりするリスクの高い銘柄は入っていないのかも。などと思いつつ、もうひとつルールを追加。
株価が数百円の株は少なめに建てる(あいまいだ!)」

 

【「白鳥さんの信用取引体験日記」バックナンバーはこちら】
第一回 110万円からはじめるリアル投資の全記録。
第二回 マイルールを決めてプラス5万円。
第三回 儲かる株のヒントは日常のなかに…

【「白鳥さんの信用取引体験日記」続きはこちら】
第五回 難しい分析はしなくても20万円儲かった