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今回のテーマ | 日米の経済成長力格差 |
前回の記事で、ドル/円の長期的な見通しは「ドル高円安方向」であることを解説しました。その理由として、鈴木さんはイノベーション力と人口増加の格差から、長期的な経済成長力は米国が優位であることを挙げています。
この記事では、その「イノベーション」と「人口動態」について鈴木さんの解説を見ていきましょう。
イノベーションの日米格差
イノベーション力とは「新しいものを生み出す力」です。技術革新による新しい市場の創造や労働生産性の向上など、その国の経済成長に必要な要因とされています。
鈴木さんは、日米のイノベーション力の格差を「特許申請件数の差分」によって解説しています。2000年の時点では日本が米国を大きく上回っていましたが、下降傾向である日本に対して米国は上昇傾向にあり、2012年ごろに逆転しています。

身近なところではインターネットやスマートフォン、電気自動車などの新しい技術や製品の多くが米国から発信されており、この傾向が続く限り日米の経済成長格差は米国が優位である、と鈴木さんは解説しています。
鈴木さんの解説動画はこちら
「イノベーション力」の説明から再生が始まります。
人口増加の日米格差
国の経済成長の要因に「労働力の増加」があります。鈴木さんは、労働力増加の日米格差を「人口動態の格差」によって解説しています。前述のイノベーション力と同様に、減少傾向である日本に対して、米国は増加傾向にあり、その格差は拡大し続ける見込みであると、鈴木さんは言います。(左図)
その具体例として、右図の「名目GDP」の推移グラフで見られるように、直近30年間で日米の格差が広がっていることを解説しています。
出所:国連のデータよりみずほ証券作成
出所:IMFのデータよりみずほ証券作成
また、鈴木さんは、人口増加は労働力という「生産」だけでなく「消費」にも関わることを指摘しています。GDPでみると日本では5割超、米国では約7割を「消費」が占めることから、生産力の向上(労働の効率化や自動化)だけでは埋めきれない経済成長力の格差が含まれることを解説しています。
鈴木さんの解説動画はこちら
「人口動態」の説明から再生が始まります。
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