
この記事は、みずほ証券YouTube公式チャンネルとのコラボ企画です。みずほ証券の鈴木さんが外国為替の基礎知識を解説する「みずほ為替塾」から、ポイントを要約してお届けします。(記事一覧はこちら)
今回のテーマ | 増加する海外への投資 |
国際収支の内訳にある「金融収支」の動向からも、ドル/円の長期的な動向がドル高円安方向の見通しとなることを鈴木さんは解説しています。まずはこの「金融収支」の動向を見てみましょう。
金融収支とは
金融収支の多くは、株式や債券、企業買収など海外への「直接的な投資」で、収支としては支出となります。一方で、経常収支に含まれ得る「第一次所得収支」は、同じように投資に関わる収支ではありますが、海外投資からの配当や利息などのリターンであり、収支としては収入となります。
鈴木さんは続けて、次のグラフで「対外直接投資」の推移を解説しています。2000年以降、海外への投資が増加傾向にあることがわかります。

1996年以降の企業買収の動向は、増加傾向となっています。日本企業が海外企業を買収するマネーフローは日本円でドルを買うことが多いので、対外直接投資の増加は、ドル高円安要因になることを、鈴木さんは説明しています。
対外直接投資が増加する理由
それではなぜ、近年に対外直接投資が増えているのでしょうか。鈴木さんは、日本国内と比較したときに、海外の高成長企業の方が投資先として選ばれるようになっていることが一因ではないかと説明しています。
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日米の経済成長力格差【外国為替の基礎知識】 |
この関連記事では、長期的な経済成長力については、イノベーション力や人口動態から考えて、米国の方が日本よりも優位であると鈴木さんは説明しています。こうしたことから、日本国内の収支においても、投資先の選択肢として国内企業よりも海外企業が選ばれているようです。また、その傾向は今後も続く見込みであるといいます。
次回はこうしたマネーフローの変化から、日本が貿易立国から投資立国へと変化したことによるドル/円動向への影響を見ていきます。
鈴木さんの解説動画はこちら
「投資のマネーフローの変化」の説明から再生が始まります。
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