
ドナルド・トランプ氏が劇的な勝利を収めたアメリカ大統領選。
多くの人々の予想を覆す展開に一時の混乱はあったものの、NYダウは最高値を更新。2016年11月18日の日経平均株価は4月の高値を抜いて2月以来の水準を回復しましたが、業種によって買われた業種・売られた業種が分かれました。
トランプ氏当選で買われた日本株は金融、売られたのはディフェンシブと輸出関連
大統領選の結果を受けた日本株の2016年11月9日から11月16日の動きを見てみると、トランプ氏が掲げる米国金融規制緩和への期待や金利上昇が収益改善に寄与するとの見方から大手銀行を中心に金融関連株が買われました。
一方で景気敏感株が好まれた影響でディフェンシブ株(安定的な業種・生活必需品など)が軟調に推移し、トランプ氏の保護主義的な貿易政策への懸念から自動車・船舶などの「輸送用機器」や「電気機器」などの日本の主力輸出株の騰勢も弱い状況でした。
米大統領・連邦議会選挙後の日経平均株価採用銘柄のパフォーマンス
“トランプ相場”後に注目される業種は?
トランプ氏が当選したことにより買われた業種・売られた業種がありましたが、“トランプ相場”後の動向を見越して一歩先をゆく投資をしていくことが大切です。
そこで、トランプ相場一巡後に注目したいのが、騰勢が弱い状況であった「主力輸出株」です。
主力輸出企業各社は、業績見通しの際の想定為替レートを1ドル=100円前後と現状より“円高”に設定しています。そのため、1ドル=110円前後で推移している現在の円安ドル高傾向がこのまま続けば、輸出企業にとっては下期業績見通しの上振れ余地が広がり、株価もそれにともなって堅調な推移が予想されます。
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