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FOMCで米国が利上げを決定、米金利やドルが上昇

America
(写真=PIXTA)

米国の中央銀行にあたる連邦準備理事会(FRB)は、金融政策を話し合う公開市場委員会(FOMC)を12月13日〜14日に開催し、日本時間12月15日午前4時に政策金利を0.25%引き上げることを決定しました。政策金利の引き上げ(利上げ)は2015年12月以来、約1年ぶりとなります。

利上げをするとどんな影響がある?

利上げを実施すると景気は減速するとされています。金利が上昇することで、人々はお金を使わずに貯金をしたり、銀行からの借り入れを控える傾向になるからです。

景気が減速すると聞くと景気に悪いことのように思えますが、景気の加速をいつまでも放っておくとバブルが発生し、そして崩壊していくことにより経済に深刻なダメージを与えかねません。
そのため、バブル景気の発生と崩壊を防ぐために、景気が加速してくると、利上げをして加熱している景気を少し冷やすといったことを中央銀行が行うのです。

利上げは予想されていたものの、為替市場は大きく変動

今回の利上げ実施については、事前に米国の連邦準備銀行(FRB)から要人発言や発信文書を通じて、その必要性について言及が行われていたため、12月の利上げが市場のメインシナリオとなっていました。それにもかかわらず、利上げ実施が発表されると、数時間で米国金利やドルは大きく上昇する動きをみせています。

なぜ、このような動きとなったのでしょうか。

米国経済の見通しは明るく、「強気」

その答えは、FOMCの声明やメンバーによる経済予想が、想定以上に強気だったことにあります。

特にFOMCのメンバーが予想する2017年末の政策金利の水準は、2017年中に3回程度の利上げを織り込む水準が示されていました。9月に公表された同予想では2回程度の利上げを織り込む水準が示されていましたので、それだけFRBのメンバーが米国経済に対して強気になっている、ということを示しています。

声明やイエレンFRB議長の記者会見においても、米国経済に対する認識は比較的良好なものが目立ちました。

トランプ次期米大統領への期待

市場では11月に行われた米大統領選以降、トランプ次期米大統領の政策に対する期待から米金利やドルの上昇がすでにみられていました。

このような動きがみられた中で、FRBではさらに金利やドルの上昇を促す内容の声明や予想は示さないのではないかとの見方もありましたが、上記の通り実際には米国景気に対する強気の見通しが示されたことで、あらためて金利上昇や米ドルの上昇に結び付いたようです。

金利上昇、米ドルの上昇はいつまで?

しかし、ここ1ヵ月程度みられている急激な米金利や米ドルの上昇は一服し、しばらくもみあいの動きとなる可能性もあります。

その理由として、金利の上昇や米ドルの上昇は米国経済にとってマイナスの影響を及ぼすこと、またトランプ次期米大統領に対する期待が先行していますが、1月には新大統領が誕生することで材料出尽くしとなる可能性があること、加えて、FOMCのメンバー入れ替えが予定されており、利上げに対しては後ろ向き(ハト派的)なメンバーが増えるとみられていること、などがあげられます。

日本や欧州の経済がなかなか加速しないなかで、米国の経済はしっかりとした足取りで成長している状況をふまえると、足元のスピード違反のような急激な金利やドルの上昇はいったん止まったとしても金利が大きく低下することやドルが急落する展開も想定されず、もみあいののち再び緩やかに上昇していくと考えられます。

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