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個人型確定拠出年金の加入対象者が大幅に拡大

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(写真=beeboys/Shutterstock.com)

 個人型確定拠出年金の加入対象者が現在の約4,000万人から来年2017年1月には約6,700万人になります。現状では利用が低迷しているものの、法改正を受けた金融機関の取り組み強化の動き等が普及の追い風になることを期待します。NISAの口座開設者は約1,000万人に達しているとみられ、確定拠出年金もNISA並みに加入が増えるかに注目です。

主婦や公務員等も含め、ほぼすべての現役世代が利用可能に

 5月24日に改正確定拠出年金法が成立し、2017年1月から個人型の確定拠出年金の加入対象者が大幅に拡大されることが決まりました。

 確定拠出年金は、国が運営する国民年金や厚生年金の上乗せ部分となる企業年金の一種です。掛け金の運用先を自分で選び、その運用成績次第で将来受け取れる年金額が変わります。会社単位で加入する企業型と、個人が自ら加入する個人型があり、個人型確定拠出年金の対象者は、現在、自営業者や勤務先に企業年金のない会社員ら約4,000万人です。これに専業主婦や公務員、すでに企業年金に入っている会社員が加わり、ほぼすべての現役世代である約6,700万人が利用可能になります。

節税効果が大きく、老後の資金づくりに適した制度

 個人型確定拠出年金は、2014年にスタートした少額投資非課税制度(NISA)以上の税制優遇メリットを受けながら資産形成が行える制度として注目されています。

 NISAは年120万円までの投資について運用益が非課税となりますが、個人型確定拠出年金は運用益に課税されないだけでなく、拠出金額の全額が所得控除の対象となり、負担する所得税や住民税が少なくなります。また、原則60歳からの受け取り開始後も優遇税制が適用されますが、NISAと違い途中引き出しは行うことができません。

 それぞれの特徴をふまえれば、個人型確定拠出年金は老後に備えた資産形成、NISAはいつでも引き出しができる長期投資資金の運用、といった利用が考えられます。

個人型確定拠出年金_図1

(注)数値は2015年3月末時点。速報値は斜字体で表記 出所:企業年金連合会資料より作成

 このように、節税効果の大きい個人型確定拠出年金ですが、今のところ利用の動きは低迷しています。企業型の確定拠出年金の加入者が2015年3月末時点で約505万人なのに対し、個人型は約21万人(加入対象者の0.5%程度)です。理由としては、制度に対する認知度が低いことに加え、加入手続きの煩雑さ等が考えられます。ただ、今回の法改正で主婦や公務員等も対象者となるのを機に、顧客獲得への取り組みを強める金融機関が増えてくることが想定され、今後の普及の追い風になると見込まれます。

 また、少子高齢化の進展で公的年金の受給額が減るとみられるなか、それを補完する柱の1つとして国が個人型確定拠出年金を明確に位置付けている点も、将来のさらなる利用促進策への期待という観点から注目されるでしょう。

個人型確定拠出年金_図2

出所:公表資料より作成

株式市場でも投資資金流入への期待から高い関心

 一方、株式市場でも、個人型確定拠出年金の加入対象拡大は投資資金流入への期待から高い関心がよせられています。同じ税制優遇制度であるNISAは、口座開設者が現在1,000万人に達しているとみられ、2014~15年の2年間における株式や株式投資信託等への投資額は約6.4兆円にものぼります。一部報道によると、厚生労働省は企業型も含む確定拠出年金についてNISA並みの加入を目指したいとしています。この場合、利用者は約500万人増加し、仮に1人当たり年12万円(月1万円)を拠出すると、年6,000億円程度の資金規模となる計算です。

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