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おひとりさま女子必見!シミュレーションツールで老後資産のふやし方をチェックしよう

(写真=PIXTA)

Aさんは、35歳の独身女性。仕事に熱中しているうちに友人たちは次々に結婚していき、気づいたら独身の友人はほとんどいなくなっていました。このままだと将来は「おひとりさま」の可能性もありそうだと考えると、急にお金の心配がでてきました。現在、年収は約600万円あるので生活に不自由することはありません。

しかし、「今後も結婚しないかも……」と考えると、住居はどうするのか、老後資金はどのくらい必要になるのか、どうやってお金を貯めたらいいのか、といった不安もでてきました。

近年、生涯独身でいる人、いわゆる「おひとりさま」の割合は年々増えつつあり、国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集2017」によると、2015年の生涯未婚率は男性が23.37%、女性は14.06%だということです。Aさんも今後結婚する可能性はもちろんあるのですが、「おひとりさま」でいる場合に備えてどのように老後資金を貯めればよいのか、シミュレーションツールを使ってイメージしてみましょう。

おひとりさまの老後の生活費はいくらくらい?

(写真=PIXTA)

まずは、「おひとりさま」の老後の生活費の具体的な金額として、総務省の「家計調査報告(家計収支編)(2017年)」の高齢単身無職世帯(60歳以上)の毎月の家計収支を見てみましょう。すると、収入は約11.4万円(そのうち年金等は約10.7万)、支出は約15.5万円(そのうち消費支出が約14.2万円)、毎月約4.1万円は、貯蓄等を取り崩して生活していることになります。おひとりさまでも老後資金の準備は必要だといえるでしょう。

ただ、これは調査時に単身である高齢者の数値ですので、もともと独身だった人だけでなく、以前は結婚していたのに配偶者が先に亡くなるなどの理由で独身になった人も含まれています。また、住居費を見ると1.5万円ですので、持ち家の方の割合が多い結果だと推測できます。つまり、さまざまなケースの方を平均した結果ですので参考程度にとどめ、自分の場合はどうなるのか、個々のケースで算出することが必要です。

(出典:総務省家計調査報告(家計収支編)(2017年))

おひとりさま女子は住宅資金をどう考える?

(写真=PIXTA)

Aさんの場合、現在は家賃10万円の賃貸住まいですが、5年後にコンパクトマンションを購入することも考えています。ただ、本当にマンションが必要なのかどうかがわからず迷っているようです。

住居費は、生活費のなかでも大きな割合を占めるものの1つです。今後も独身で過ごすとして、ずっと賃貸に住むのか、あるいはマンションを購入するのかは難しいところです。お住まいの地域の家賃相場や住宅価格を考慮しつつ、マンション購入後の固定資産税や修繕積立金、管理費などの新たに発生する費用も無理なく払えるのかも含め、決めると良いでしょう。

今は決断できなくても、あとで「お金を貯めておけば良かった」と後悔するより、早めに目標金額を決めて、資金を準備し始めたほうが良いでしょう。5年後にマンションを購入するかどうかは、お金を貯めながら決めても良いのです。

結果的にマンションを購入せず賃貸に住み続けたとしても、貯まったお金の使い道はいくらでもあります。例えば、高齢になってからは高齢者向け住宅に住み替えるかもしれませんので、その際の資金にすることもできますし、資産運用に回して老後の生活資金にすることもできます。

マンション購入の頭金として、あと300万円を5年で貯めたいという場合、お金が必要となる時期が近いので、確実に貯めるようにしましょう。つまり、元本割れしない預貯金で貯めるということです。利息はほとんどつきませんが毎月5万円を積み立てると、目標金額の300万円を貯めることができます。

月に5万円が厳しいなら、月3万、年2回のボーナス月に12万ずつという貯め方でも構いません。会社に住宅財形があれば利用しても良いですし、なければ積み立て貯金をすると良いでしょう。給与振込口座から自動で積み立てるように設定すれば、手間がかからず確実に貯めることができます。

おひとりさまでも大丈夫!効率の良い老後資金の貯め方は?

(写真=PIXTA)

もう1つのAさん悩みは老後資金です。公的年金だけでは老後生活が不安なので、別途老後資金を準備したいと漠然と考えてはいるものの、老後資金が実際に必要になるのは30年も先になります。このような場合は、元本確保型の商品だけでなく投資信託などのリスク型商品も併用すると効率良く準備できます。投資の経験がない方は、「リスクがある」といわれると尻込みしてしまうかもしれません。しかし、すべての資産を預貯金で持っていたら安心なのでしょうか。

一般的に、預貯金はインフレリスクに弱いといわれています。経済状況が急にインフレ状態になってしまったら、現金資産の価値は下がり、保有資産が目減りしてしまいます。現金だけでなく株や債券などに資産を「分散」すること、理想を言えば、さらに「円」だけでなく、「ドル」や「ユーロ」など通貨も分散することが資産形成のうえでのリスク分散として有効だといわれています。投資信託という商品には、あらかじめ資産を分散投資できる商品もありますので活用しても良いでしょう。

また、短期でリターンを得ようとするとリスクは大きくなりますが、老後資金を「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」などのつみたて投資制度で準備すれば、投資期間も長く、投資のタイミングも分散することになりますので、さらにリスクを減らすことができるでしょう。投資利益も非課税ですので、実際に受け取るリターンも通常の証券口座などで運用するより大きくなります。

お金のふえ方をシミュレーションしてみよう

では、老後に備えてどのくらい投資をしたら良いのか、また投資でどのくらい増やす必要があるのかを考えてみましょう。みずほ証券のサイトでつみたて投資を体験できますので、自分のケースに当てはめてみるとイメージがわきます。

>>“体験!”長期分散投資がわかるシミュレーター「つみたて投資」

まずは月々の積立額1万円、積立年数30年でシミュレーションしてみましょう。例として、値動きタイプは日経平均株価を選択、積み立て開始を1988年1月と設定してみます。

すると、積立総額360万円に対して、達成額は約557万円、54.8%も増えることがわかります。ただし、投資開始時期を数年前後させるとまったく違う結果になるのにも注意が必要です。(本シミュレーターは、運用利益に対する税金や運用コスト等を考慮していません)

さらに、値動きタイプを日経平均株価ではなく「右肩上がり・下がり」「山型・谷型」「S字型」にして、ゴールの金額を変えてシミュレーションしてみると、結果も変わりますので投資のイメージがわいてくるでしょう。

つみたて投資は、大きく増える可能性もありますが、実際どうなのかわかりにくいものです。しかし、このようなシミュレーションを利用すれば投資のメリットを体験できます。まずは、老後資金の一部でも投資で準備することを検討してみてはいかがでしょうか。

>>“体験!”長期分散投資がわかるシミュレーター「つみたて投資」

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