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月末金曜は15時退社! いよいよ始まる「プレミアムフライデー」、本当に休めるの?

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(写真=alphaspirit/Shutterstock.com)

いよいよ2017年2月24日から、毎月末の金曜日は午後3時をめどに仕事を終えることを呼びかける「プレミアムフライデー」が始まります。旗振り役は、経済産業省と経団連、小売り関連の業界団体などで、政府が進めている「働き方改革」の一環でもあります。

日本経済の活性化につながるか

現代流“花金”のプレミアムフライデー実施日には、取り組みに賛同する企業が従業員に対して定時前の退社を奨励するほか、各地のショッピングセンターや商店街、小売り・サービス関連の企業などにイベントやキャンペーンを企画してもらうことで、買い物や外食、旅行といった幅広い分野で消費を喚起することをねらいます。

また、週末を使った国内旅行が増えることなどによる地方の活性化や、長時間労働の是正といった働き方改革につなげることも、プレミアムフライデーの主な目的となります。

「“プレミアム”な過ごし方」がポイント

プレミアムフライデーは、米国で最大の商戦といわれる「ブラックフライデー」(11月第4木曜日の感謝祭の翌日の金曜日を指し、年末商戦の初日かつ最大のヤマ場となる日と位置付けられている)を参考にして考案されたものです。こうした消費喚起のためのイベントは英国や韓国、「独身の日」が定着してきている中国をはじめ、世界的に広がりをみせており、日本でも政府が2016年8月にまとめた経済対策で実施の方針を盛り込んでいました。

ただし、プレミアムフライデーは、各国の消費喚起イベントのような単なる安売りとは一線を画した取り組みといえます。経済産業省などはプレミアムフライデーのねらいとして、多くの人が幸せや豊かさを感じる良質な商品やサービスを提案することにより、充実感・満足感を実感できる生活スタイルの変革につなげ、デフレ的な消費傾向を変えるきっかけにしたいとしています。

時間はあってもお金がないと、プレミアムに過ごせない!?

消費者の節約志向・低価格志向が根強いなかで、個人消費を盛り上げるには所得の伸び悩みや将来への不安といった“構造的な問題”の解決が重要であり、プレミアムフライデーがもたらす効果は限定的との見方は多くあります。さらに、従来の労働慣行を変えるのは容易でないことから、政府や経団連などが定時前退社の実施を働きかけても、実際にどの程度の企業が賛同するかは未知数な部分もあるでしょう。

一方、給料日の後の月末金曜日は平均消費額が高くなる傾向があるともいわれています。また、プレミアムフライデーがねらっているのは、バーゲンとはコンセプトが異なる普段よりも上質な消費を楽しむトレンドの創出であり、定着化すれば特に旅行やイベント体験、自己啓発系のサービスといった「コト消費」の拡大を後押しすると期待されます。

すでにイベントを企画する動きも

今後、旅行会社や小売店などから具体的なキャンペーンなどが多数出てくれば、プレミアムフライデーに対する認知度が高まり、社会全体の取り組みが加速しはじめる可能性があります。取り組みを主導する経済産業省は、広告費などとして2016年度補正予算に2億円を計上しており、積極的に普及啓発活動を行っていく方針です。

プレミアムフライデーにともないイベントやキャンペーンを実施する動きでは、すでに静岡県の商工会議所や長野県内の商店街などが準備を進めていると伝えられています。こうした地域的な取り組みとしては、例えば、月末金曜日には飲食店を通常より早めに開店させたり、店同士が連携し、客が飲み歩きや食べ歩きを楽しむ「街バル」と呼ばれるイベントを開催するなどの動きが今後広がっていくことが期待されます。一方、企業の取り組みでは、金曜日午後と土日を合わせ旅行できることをアピールしたツアーを企画する旅行代理店や航空会社などの動きが今のところ目立ちます。

プレミアムフライデーで注目される企業は

プレミアムフライデーの実施で注目される企業としては、小売りや旅行関連に加え、テーマパーク、アミューズメント施設、スポーツクラブ、居酒屋チェーンなどを展開する企業があげられるでしょう。旅行関連では、特に東京や大阪から近く手軽に行ける富士山、箱根、伊豆、日光、伊勢志摩をはじめとする観光地への旅客需要の拡大が期待され、こうしたエリアに交通網や観光施設を持つ企業が注目されます。居酒屋チェーンは、早い時間から飲む「昼飲み」需要の恩恵が期待できそうです。

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