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健康志向を追い風に人気、第3のミルクとは

(写真=PIXTA)

牛乳、豆乳に続く「第3のミルク」といわれるアーモンドミルクやライスミルク。健康や美容への意識の高い人を中心に人気が高まっているようです。最近では国内の食品メーカーの参入も進展。かつての豆乳のように市場が拡大してくれば、商品展開を進める食品メーカーが注目されるかも知れません。

牛乳、豆乳に続く新しいミルク

「第3のミルク」をご存じでしょうか。第1が牛乳、第2が豆乳なのに対して、第3はアーモンドからつくられる「アーモンドミルク」や、米からつくられる「ライスミルク」などを指します。

牛乳はコレステロールの高さや飲むとお腹をこわすことなどを気にする人が多く、豆乳は原材料の大豆にアレルギーのある人は飲むことができないといった欠点がそれぞれにあります。第3のミルクというネーミングには、牛乳や豆乳が持つ問題をクリアして栄養価も高い新しいミルクという意味合いがあるのでしょう。

健康効果への期待などから人気、料理にも広く用いられる

実際、健康や美容への意識の高い人を中心に、アーモンドミルクやライスミルクの人気は高まっているようです。

例えば、アーモンドミルクの原材料であるアーモンドには抗酸化作用のあるビタミンEや食物繊維が豊富に含まれています。アーモンドのビタミンEはゴマの約300倍、食物繊維はレタスの約9倍というデータもあります。ライスミルクも牛乳と比べたカロリーの低さなどに加え、特に玄米からつくられたものは食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養が豊富なことが売りとされています。

アーモンドミルクやライスミルクは料理にも広く用いられ、インターネット上ではレシピを紹介するサイトも多数みかけられます。

国内食品メーカーの参入も相次ぐ

もともと海外で広く飲まれていたことで、市販のアーモンドミルクやライスミルクは輸入品が多いのですが、最近では国内食品メーカーの参入・商品展開も進んでいます。

例えば、大手菓子メーカーでは、「アーモンド効果」のブランド名で飲料やアイスクリーム菓子といったアーモンドミルク商品の品ぞろえを増やしています。また、大手調味料メーカーは砂糖、塩、油を使わず国産玄米のみを原材料とすることにこだわった「玄米でつくったライスミルク」を2015年に販売開始。ユニークなところでは、人気の日本酒「獺祭(だっさい)」を手掛ける旭酒造が、獺祭の酒造りの時にできる山田錦(酒米)の米粉でつくったライスミルクを16年に発売しました。

消費者の健康志向を追い風に、かつての豆乳のように市場が拡大してくれば、商品展開を進める食品メーカーが関連銘柄として注目されるかも知れません。

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