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利益を目的としない市場参加者【外国為替の基礎知識】

(元画像=vladwel/stock.adobe.com、 編集=お金のキャンパス編集部)

この記事は、みずほ証券YouTube公式チャンネルとのコラボ企画です。みずほ証券の鈴木さんが外国為替の基礎知識を解説する「みずほ為替塾」から、ポイントを要約してお届けします。(記事一覧はこちら)

今回のテーマ 利益を目的としない市場参加者

今回の動画では、株式市場と比べながら為替市場の特徴を説明しています。為替市場は株式市場と比べて参加者が多様であることから「ゲームのルールが違う」と鈴木さんは言います。いったい、どのようなことでしょうか。

市場参加者は投資家とは限らない

鈴木さんの解説動画はこちら

鈴木さんの解説まとめ

 
 ✔︎ 海外貿易を行う企業は、業務上の必要性から為替市場に参加します。
   「実需勢」と呼ばれます。
 ✔︎ また、景気や物価をコントロールをするために国や中央銀行等が為
   替市場に参加する場合があります。

外国為替市場の参加者と目的

参加者 目的
投資家 利益の追求
実需勢 本業のため
国や中央銀行等 景気や物価のコントロール

実需勢の本業とは

輸出または輸入を行う営利企業が、本業のために為替市場に参加する場合に「実需勢」と呼ばれます。鈴木さんは、利益を追求しない実需勢による為替市場への影響を説明しています。

実需勢には「輸出勢」と「輸入勢」があり、必要に応じて円と外貨を交換します。実需勢はこれらを本業の経済活動の過程として行い、利益追求のために円と外貨を交換するわけではありません。しかし、実需勢による通貨交換もまた、投資家と同じように為替市場の形成に関与することを、鈴木さんは説明しています。

  経済活動 為替市場への影響
輸出勢

製品を売却して外貨を獲得

外貨を日本円に換金

換金した日本円で製品を製造

円を買うので

円高圧力になる

輸入勢

日本円を外貨に換金

外貨で海外の製品を購入

購入した製品を日本で販売

円を売るので

円安圧力になる

 

このように為替市場には、市場での利益獲得が目的ではない参加者が存在し、それぞれの立場で行動しています。このことから鈴木さんは、為替市場は株式市場と「ゲームのルールが違う」と説明しています。

 

鈴木さんの解説動画はこちら
「実需勢」の説明から再生が始まります。

 


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