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中村克彦さんに聞く 衆院選後の日本株の注目ポイント

10月から連載スタート!<中村克彦のテクニカルコラム>

チャートを通じて将来の株価や為替を予測する「テクニカル分析」。
どうやって使えばいいのか最初は難しいかもしれませんが、実際のマーケットを見ながら少しずつ覚えていきたいですね。

お金のキャンパスでは10月から、みずほ証券シニアテクニカルアナリストである中村克彦さんに、テクニカル面からみた相場の注目ポイントを解説していただくコラムを連載していきます。2017年10月も半ばを過ぎ、年末に向けて株価がどんどん高値に向かっているように思えますが、今後の相場展開はどうなっていくのでしょうか?

テクニカル面から見た2017年秋の相場

――10月~11月はどんな相場でしょうか?

2017年秋の相場は比較的堅調です。過去の日経平均株価を振り返ってみても、10月相場は比較的に堅調に推移しています。さらに、2012年以降の11月相場は“5年連続高”を記録しています。ただ、足元の東証1部時価総額は過去最高水準となる630兆円台まで膨らんでいるなか、今回のコラムではテクニカル面から今後の展開を探ってみます。

足元の上げピッチに警戒も

――強い値動きが続く日本株ですが、この流れはいつまで続くのでしょうか?

直近1ヵ月の日経平均株価の上昇ピッチには警戒も必要でしょう。この10月から米連邦準備制度理事会(FRB)がリーマンショック後から大量に買い入れてきた米国債等の保有資産を圧縮し、緩和マネーの流れが引き潮へ変わりつつあるからです。

国内では10月22日に、衆院選の投開票が控えています。与野党の争点は2019年10月に予定されている消費増税(10%に引き上げ)等になりそうです。

与党は膨れ上がる社会保障費の財源確保のため増税実施をうたう一方、2020年の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の年次目標の旗を降ろしました。
(★プライマリーバランスとは… 国債などの借金に頼らず、税収などで国や地方自治体の政策経費がまかなわれているかどうかという、財政の健全性を表す指標。政府は2020年までにこれを黒字化する目標を掲げていましたが、どうやらこの目標達成を諦める?という情勢です。)

――増税はしても、赤字国債は続きそう…ということですね。アベノミクスで景気が良くなったといわれても、あまり実感がないような気もします。

戦後2番目の長さとなるアベノミクスの景気拡大も5年弱になりましたが、個人消費や賃金の伸びは鈍く、税収も前年を下回る等の息切れ感もただよっています。

他方、野党は増税反対を掲げ、希望の党(ユリノミクス)はベーシックインカムの導入等で民間主導の経済底上げをねらっています。2018年4月には黒田日銀総裁の任期を迎えるなか、野党の躍進となれば、金融緩和策の継続に不透明感もくすぶってくるでしょう。一時的な円高局面から、日本株の調整もありそうです。

上値余地に慎重な見方も、75日線+5%に注目

――ここからの日本株の動きは、どう見るべきですか?

実際のチャートを見ながら説明していきましょう。

2017年の日経平均株価は75日線を中心に上下5%がおおよその天底となっています。10/13時点の75日線+5%水準は20993円。2015年6月高値20868円を上回ったとしても、ここからの上値余地に慎重な見方も必要でしょう。
いったん利益確定も検討したいところにきています。

――75日線の上下5%に線をひいてみるだけで、売られすぎなのか、それとも買われすぎなのか、視覚的にわかりやすくなりますね。移動平均線かい離率、これからもっと使っていきたいと思います!

移動平均線かい離率

現在値が移動平均線からの放れ度合いを数値化したもので、売られ過ぎや買われ過ぎの水準を探るもの。一般的に短期は25日線、中期は75日線、長期は200日線を使います。まず、移動平均線かい離率と併せて、移動平均線の傾き(トレンド)をみることがポイント。基本スタンスは移動平均線が右肩上がりなら押し目買い、右肩下がりなら戻り売り。通常、日経平均株価は75日線を中心に上下10%程度振れますが、2017年は上下5%程度と小幅にとどまっています。

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