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ネット動画のアイドルを夢見るアメリカの子どもたち

(写真=holbox/Shutterstock.com)

「ユーチューバー」に憧れる子どもたち

ニューヨークはだいぶ暖かくなり、バーベキューの季節です。先日は友人のアメリカ人のファミリーに招待され、郊外のウエストチェスターまで家族4人で足を運びました。一軒家の裏庭で親がビールを片手にくつろいでいると、それまで地下室で遊んでいた8歳前後の子どもたちが家から飛び出してきて突然、「アイフォーン貸して!」とおねだりを始めました。「いいけど、ゲームは入っていないよ」と答えると、「ゲームなんてしないよ。ユーチューブのアイドルになるんだよ!」と元気に口をそろえる子どもたち。

私が不思議そうな顔をしていると、「歌ったり踊ったり、色々と実験(?)するところをアイフォーンで録画し、それをユーチューブで配信する」と意気込んでいます。さすがに先方の親は、実際の動画配信は許していないようでしたが、最近のアメリカの子どもたちは「いつかはユーチューブで話題のアイドルになる」との夢を抱き、それに向けて日頃から遊び時間にリハーサルを繰り返し、「ユーチューブごっこ」をして遊んでいるとのこと。

ユーチューブの動画は「観る」もの、と信じていた私は、自分の子どもの世代がユーチューブのアイドル、すなわち「ユーチューバー」に憧れていることを初めて知りました。そこで実際に撮影現場に立ち会ってみると、リハーサルであるにも関わらず、動画の最後には決まり文句の「チャンネル登録も忘れずにね!(Please don’t forget to subscribe !)」と立派な一言! 

米国のネット動画配信サービス企業に追い風

最近、米国では若者が従来のケーブルテレビから離れ、インターネット動画に移行する動きが加速し、「コード・カッティング」という現象が見られています。そしてその動きが、インターネット動画配信サービスを手掛ける米企業に追い風となっています。確かに私が子どもの頃は「大人になったらアイドルになって、テレビに出たい」との夢を抱く友人がいましたが、今の子どもたちの夢は「ユーチューブのアイドル」になること。これも時代の変化ですね。

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