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10月は運動会シーズン、復活させる企業も

(写真=PIXTA)

10月は秋の運動会シーズン

10月は秋の運動会シーズン。私も先日、子どもの運動会に行ってきました。狭いグラウンドの観客席は朝から場所取りをしていた人たちなどでほぼ埋め尽くされていたため、私は強い日差しのなか、わずかなスペースを見つけ何時間も立ったまま観戦していたのですが、それでも一生懸命にかけっこやダンスをする子どもの姿をみることができ、楽しい時間を過ごせました。

運動会は消費喚起にもつながる学校イベントの定番

学校の運動会が秋に開催されるようになったのは、一説に農家が収穫を終えて家族が観戦に来やすくなる時期だったからともいわれます。近年では秋になっても暑い日が続くうえ、受験勉強への配慮などもあり、春に行うところも増えていますが、消費喚起にもつながる学校イベントの定番であり続けています。例えば、運動会の昼食のために特別なお弁当を用意する家族の姿は、昔も今も変わらない光景でしょう。ビデオカメラの購入のきっかけが、子どもの誕生や入学(園)式とならび運動会である場合も依然多いと思います。一方、最近の動きとして、広い校庭がある学校では日除けのために「テント」を張って観戦する保護者が増えているといいます。その賛否はともかく、アウトドア趣味のない家庭が運動会のために新たに購入するとなれば、メーカーなどにとって恩恵が大きいのかもしれません。

1990年代以降、衰退していた「社内運動会」を復活させる企業が増えている

さらに運動会と経済のつながりでは、バブル経済が崩壊した1990年代以降、衰退していた「社内運動会」を復活させる企業が増えているという話もこのところ聞かれます。背景には、運動会を通じた社内の活性化やチームワークの強化、また社員の日頃のストレス発散やリフレッシュ効果などで、仕事に好影響を与えたいという企業の狙いがあるとみられます。社内のスポーツイベントに運動会を選ぶメリットとしては、野球やゴルフ、テニスなどと違い、誰でも学校時代に経験があるため、説明や練習がいらず、気軽に参加できることが挙げられるでしょう。2020年の東京五輪を前にスポーツが一段と注目され、企業にも社員の健康管理に気を遣う考え方が広がるなか、社内イベントに運動会を取り入れる動きは今後も増えそうです。

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